『馬券裁判 ─競馬で1億5000万円儲けた予想法の真実─』の真実

では『馬券裁判 ─競馬で1億5000万けた予想法の真実─』をレビューしていきます。

2007~2009年の3年間で馬券で得た所得を申告せず、
単純無申告の罪で刑事裁判にかけられた大阪市の元会社員。

これはかなり注目を集めましたね。

この元会社員が馬券で得た利益は約1億4000万円だったが、
それに対する課税額は約5億7000万円という異常な金額。

利益の約4倍ですから、誰が考えてもオカシイでしょう。

大阪国税局は、払戻金の総額約30億1000万円から
当たり馬券の購入額のみを差し引いた28億7000万円が、
利益にあたるものとして告発。

著者の元会社員は、
「当たった馬券の購入金額だけでなく、外れ馬券の代金も必要経費になる」
と主張し、裁判を起こすというやつです。

通常の感覚では、利益以上に課税するのは考えれないですけどね。

ま~最終的に最高裁で、この方のケースでは『馬券は経費』と認められたので、
競馬ファンとしては、良い前例が出来たと思います。

さて、この競馬本は、ここからが本題ですね。

この元会社員が、どのようにして馬券で1億4000万円の利益を得たのか?

これが知りたいところ。

第1章 競馬歴について

第2章 裁判について

第3章 馬券の買い方について

第4章 回収率100%を超えるために

第5章 億超えを目指すために

このような構成になっています。

第1章は著者の自己紹介で、第2章は裁判を時系列で解説。

第3章は、馬券の買い方ですが、
ここに書かれている破産しない馬券の買い方はとても勉強になる。

そして、いよいよ第4章で、予想法が明かされている。

著者は、的中率よりも回収率を重視するスタンスにシフトしてから、
徐々に馬券で勝てるようになったと言っています。

一般の競馬ファンの心理を逆手に取る作戦。

例えば、5頭立てのレースで2着だった馬と、
18頭立てのレースで4着だった馬だったら、
一般の競馬ファンは『前走2着』を評価してしまいがち。

しかしこの2頭のどちらが強いか?と言われると、
走ってみないと分からない程度の差しかないでしょう。

だったら、オッズが甘くなる『前走4着』の馬を買いましょう。

このようなお得になるポイントをいくつも探して、競馬ソフトに設定。

お得ポイントがいくつも重なる馬だけを購入する
という買い方で、競馬で勝ち続けたということです。

この章に書かれている、お得ポイントの見つけ方は、とても参考になりますね。

さすが!という印象で、競馬で勝ちたいなら必ず読んでおきたい章です。

そして第5章は億超えするためのメンタルの部分が書かれています。

例えば、スランプは必ずあり、2008年の後半には、
2億2600万円あったPAT口座の残高が1600万円まで減ったそうです。

残高の90%以上を損失している状態を、どのように乗り越えるのか?

著者は一時的に買い目や金額を減らしたり、
1ヶ月ほど馬券を買うのをやめるなどしていたそうです。

『買わない勇気』というのも大切だということを、読んで改めて感じましたね。

この本には、具体的な馬券術は一切書かれていないが、
競馬で勝てるようになるための考え方が、ギッシリ書かれています。

競馬で勝てるように勉強しよう!

というスタイルの人には、絶対の絶対にオススメの1冊です。

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投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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