『この父このテキこの鞍上、そしてこの馬主を買うだけで、大幅黒字が見えてくる!』の真実

『この父このテキこの鞍上、そしてこの馬主を買うだけで、大幅黒字が見えてくる!』をレビューしていきます。

JRAのすべてのコースを、過去3年間のデータで分析し、
そのコースで優秀な成績の種牡馬(父)、鞍上、調教師(テキ)、そして馬主が書かれています。

そして毎年2月頃に出版され、レビューしているこの本は2015年度版。

なので、今回分析に使っているデータは、2012年~2014年の3年分。

ダービーの行なわれる東京芝2400mのページを抜粋すると、

▼ここから

このコースのディープインパクトは【18 10 9 60】、
勝率18.6%、複勝率38.1%、単勝回収値113、複勝回収値92という成績。

ディープインパクトにしては回収値も高く、
少し条件を絞るだけで効率よく儲けることが可能だ。

たとえば、7、8枠を除いて1~6枠だけを買えば、
勝率23.5% 単勝回収値144。

あるいは、5歳以上の馬に手を出さず、4歳までい限定すれば、
勝率22.1% 単勝回収値134。

両方の買い条件が重なる「1~6枠に入った4歳以下」なら【15 6 5 30】、
勝率26.8%、複勝率46.4%、単勝回収値163、複勝回収値111と、
労せずして利益確定となるのである。

▲ここまで

あなたはこれを読んでどう思いますか?

もし「おぉ!今週から使おう!」と思ったら、ちょっと待った!

データを扱う際は、必ず根拠が必要です。

なぜ7、8枠のディープインパクト産駒は成績が悪いのでしょうか?

これはしっかりとした理由がなく、データを見たらそこの成績が悪かったから除いた!

というデータの絞り方で、これは最悪。

なぜなら、7、8枠が悪い根拠が無いので、
2015年は、バンバン外枠のディープ産駒が走る可能性があるからですね。

アマゾンのレビューを読むと、「素人に分かりやすい」というものが多いが、
簡単に使えそうなものは、通用しないのが競馬の世界。

もう一例だすと、中京芝2000mで狙い目の馬主はキャロットファームだそうだ。

中京のご当地馬主で有名でスズカが冠名の永井啓弐氏の馬なら分かるが、
ノーザンファームの一口馬主クラブの馬が狙い目という根拠はなんなのか?

それは2012年~2014年の3年の間で、
中京芝2000mでは、キャロットファームの成績が良かっただけ。

というこれも最悪なデータの抜き出し方。

根拠がないので、2015年はキャロットファームではなく、
同じノーザン系のサンデーレーシングがバンバン走る可能性もある。

つまり、この本に書かれていることを鵜呑みにして馬券を買うと、
的中して一瞬プラスになることがあっても、長い目で見たら再現性に乏しいだろう。

ただし、騎手や調教師の場合、得意としているコースがあるので、
ムリな絞込みをしなければ、参考にしても良さそうだ。

先ほどの中京芝2000mの場合、狙い目の騎手は武豊騎手だそうだ。

複勝率51.6% 複勝回収値106

期間中、このような成績だが、ここから未勝利戦か500万下なら、
【5 5 3 10】、単勝回収値116、複勝回収値106とベタ買いでもプラス。

とある。

この未勝利と500万下という条件が、ムリな絞込みになる。

武豊騎手がこのコースを得意としているのは理解できたとしても、
このコースの下級条件を得意としてるのは、イマイチ理解できない。

簡単だから飛びついて、この罠に引っ掛からないように注意しましょう。

また騎手と調教師はトレンドがあるので、全幅の信頼は危険。

⇒この本の購入を検討する

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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