『収支を劇的に上げる京大式馬券格言』の真実

では『収支を劇的に上げる京大式馬券格言』をレビューしていきます。

著者はKEIBAコンシェルジュに出演していて、
「激走レンジ」で有名な棟広良隆氏。

その棟広氏が考えた競馬の格言がこの本には書かれている。

格言は24本。

例えば、

・午前中のレースは人気薄「頭突き抜け」に最大限の注意を払え

・夏競馬では、世代間比較で何と言われようと3歳馬に注意

・「季節成績」は穴馬情報の宝庫である

などなど。

読んでいて「なるほど!」と思う内容が多い。

「競馬のツボ」シリーズなどと同じで、
馬券術開発のネタとしてかなり役に立つ感じです。

ただ、書かれている格言を鵜呑みにするのは微妙で、
自分でTARGETで調べる必要あり。

格言の1つに、

新馬終了後の未勝利デビューする初出走馬に要注意

というものがある。

意味はそのままで、3歳3月で終わる新馬戦にデビューが間に合わなかった馬が、
未勝利戦でデビューしてきた場合は、注意が必要ということ。

これを2012~2014年の3年間で調べてみると、

勝率2% 連対率4% 複勝率6%
単勝回収率39% 複勝回収率55%

このようにボロボロの成績だったりする。

ただこの本に書かれている例のレースでは、
社台の良血馬や、セレクトセールで6千万円以上だった馬という、
もともと期待されていた馬を狙っている。

遅れてデビューした馬をそのまま狙ってもダメということみたいですね。

ということで、社台系の馬だけを狙ってみましょう。

※社台系の牧場

・社台ファーム

・ノーザンファーム

・追分ファーム

・社台ファーム白老

この4つの牧場で生産された馬のみを狙います。

勝率6% 連対率12% 複勝率14%
単勝回収率81% 複勝回収率92%

このようにググッと成績と回収率が向上します。

さらに、ここから1~10番人気だけを狙いましょう。

勝率9% 連対率17% 複勝率19%
単勝回収率125% 複勝回収率80%

このようにプラス回収になります。

どんな競馬本でも同じですが、書かれている内容を無条件で信用するのではなく、
自分で一度調べて、さらにレベルアップさせるくらいの気持ちで競馬本を利用しましょう。

それをできるレベルにあるなら、この競馬本は大いに役に立つと思います。

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投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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