『6番人気以下に本命◎を打てる「デジ式」YES・NO馬券術』の真実

では『6番人気以下に本命◎を打てる「デジ式」YES・NO馬券術』をレビューしていきます。

競馬における絶対的真理である、
「逃げ・先行馬絶対有利」にフォーカスした理論です。

著者は、

「先行馬の絶対有利性は、実際の人気に反映されていない」

「そのため、逃げ・先行馬をただ単純に買うだけで馬券はプラスになる」

と、22ページで語っている。

また次の23ページに「今走3角位置取り別成績」のデータがあり、
レースで前に行く馬ほど、単複の回収率が高いことを裏付け。

もうお分かりだと思うが、
そのレースで逃げ、先行する馬が分かれば誰も苦労しない。

確実に分かる人間は、億万長者になれるだろう。

ただ確実に分からない中でも、

『なんとか逃げ、先行しそうな馬を探そう!』

というのが、この競馬本の趣旨だ。

手順としては、まず絶対的先行馬と相対的先行馬という2種類の馬を探す。

絶対的先行馬の条件は、

・前2走とも3角4番手以内
(ただし今回と馬場(芝・ダ)が異なるレース、今回より距離の短いレースは除く)

・前2走の3角の位置取りの和が12以内

・前2走とも同じクラス

・前走凡走馬(4着以下&0.3秒差以上の負け)

この4つ。

これをTARGETで調べるのは難しいので、
以下の条件で調べてみた。

・前々走(2走前)が3角4番手以内

・前走の距離が前々走より短いレースに出走(前走より距離短縮)

・前走が3角5~10番手

・今回の距離が前走より長いレースに出走(前走より距離延長)

・前々走、前走、今回とすべて同じクラス

・前走4着以下&0.3秒差以上の負け

簡単に説明すると、前々走で先行していたが、
前走距離短縮で速い流れに付いて行けず、中団で競馬。

そして凡走。

しかし、今回距離延長のためペースが緩んで、再び先行できる可能性の高い馬。

ということになります。

結果は、

勝率6% 連対率12% 複勝率17%
単勝回収率74% 複勝回収率76%

このようになんとも平凡な成績です。

ただ差し・追い込み馬の鮮烈な末脚が目立つ芝なら、
逃げ・先行馬が軽視されるため、妙味が出てくる。

◆芝のレースのみ
勝率6% 連対率12% 複勝率18%
単勝回収率97% 複勝回収率84%

このパターンなら狙ってみるのも面白い。

この他にも、凡走した馬の巻き返しを狙ったリベンジホース。

強さの片鱗を見せ、次走の好走は約束されているが、
人気の盲点となりその実力の割りに軽視されているパターンを
狙い撃つフライトホースなどがある。

もしTARGETを使えるのであれば、
この競馬本に書いてある条件をベースに色々考えれば、
馬券術を何本も作れそうな面白い本です。

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投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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